請求書カード払いができない条件|対象外になる支払いと今月の対処法

請求書カード払いは、すべての支払いに使えるわけではありません。振込先の条件・請求書の種類・支払い金額によって、サービスの利用対象外になるケースがあります。

この記事では、請求書カード払いの対象外になりやすい条件を整理し、該当する場合の今月の対処法をまとめています。

※ カード未保有・ブランド非対応・期限切迫×高額など「ユーザー側の条件」によるNG判定は、使えない4つの条件で解説しています。

対象外になる5つの条件

請求書カード払い(BPSP)は、利用者のクレジットカードで決済し、サービス事業者が取引先に銀行振込で立て替える仕組みです。この仕組み上、対応できない支払いの種類があります。

条件1:振込先が海外口座の場合

請求書カード払いサービスの振込先は、原則として国内の銀行口座に限られます。海外の取引先への支払いや、海外口座への送金が必要な請求書には対応していないサービスが大半です。

海外取引先への支払いが必要な場合は、国際送金サービスや外貨建てカード決済など、別の手段を検討する必要があります。

条件2:請求書が存在しない支払い

請求書カード払いは、請求書(またはそれに準ずる支払い根拠)の提出が前提です。以下のような支払いは、請求書が発行されない性質のため対象外になります。

請求書が発行されにくい支払いの例
支払いの種類 対象可否 理由
税金(法人税・消費税・住民税等) 対象外 納付書による支払いであり、請求書ではない
公共料金(電気・ガス・水道) 対象外 口座振替や振込用紙での支払いが一般的
従業員への給与・報酬 対象外 雇用関係に基づく支払いであり、商取引の請求書ではない
個人間の送金 対象外 事業上の取引に基づく請求書が存在しない

社会保険料については、納付書に基づく支払いですが、一部のサービスでは対応しています。対応状況はサービスごとに異なり、法人のみ対応のサービスが多い点に注意が必要です。

条件3:振込先が個人事業主の請求書

請求書カード払いの多くは、振込先(=請求書の発行元)が法人であることを前提としています。振込先が個人事業主の場合、利用できないサービスがあります。

振込先が個人事業主の場合の対応(2026年3月時点)
対応状況 説明
対応あり 振込先が個人事業主でも受け付けるサービスもある(弥生、SBPS等は適格請求書発行事業者であれば対応)
対象外 振込先が法人口座のみに限定しているサービスがある(オリコOBS、NP掛け払い等)

「利用者」が個人事業主であることと、「振込先」が個人事業主であることは別の問題です。利用者としては個人事業主でもほぼ全サービスで利用できますが、振込先が個人事業主の場合はサービスによって対応が分かれます。

条件4:支払い金額が少額すぎる場合

多くのサービスには最低利用金額や最低手数料が設定されています。少額の請求書では、手数料が割高になったり、そもそも利用できなかったりする場合があります。

最低手数料・最低利用金額の例(2026年3月時点)
サービス 最低手数料 実質的な影響
請求書カード払い byGMO 1,500円(5万円未満は一律) 1万円の支払いでも手数料1,500円=実質15%
マネーフォワード 3,000円(税別) 10万円以下は一律3,000円
ラボル カード払い 最低利用額1万円〜 1万円未満の請求書は利用不可

少額の請求書(1〜3万円程度)を支払う場合は、最低手数料が300円程度のサービス(INVOY、DGFT等)を選ぶか、複数の請求書をまとめて支払える仕組みのあるサービスを検討する方が合理的です。

条件5:支払い金額が高額すぎる場合

請求書カード払いではカードの与信枠が上限になります。カード枠を超える金額の請求書は、1回の決済では支払えません。

複数枚のカードで分割決済できるサービスもありますが(INVOY:最大5枚、マネーフォワード:最大4枚など)、それでもカード枠の合計を超える場合は対応が難しくなります。500万円以上の支払いでは、カード枠不足のリスクが高まります。

対象外の条件で無理に進めるリスク

上記の条件に該当する支払いを無理にカード払いで進めようとすると、以下のリスクがあります。

無理に進めた場合のリスク
リスク 具体的な影響
申請が却下される 請求書のアップロード後にサービス側の審査で却下されると、振込が実行されず、支払い期限に間に合わなくなる
振込が遅延する 確認に時間がかかり、通常の振込スケジュールより遅れる可能性がある
手数料だけ発生する カード決済は完了したが振込が実行されないケースでは、カード決済の取消処理が必要になり、その間のキャッシュフローに影響する

対象外の条件に該当する場合は、無理にカード払いを試みるよりも、別の手段で支払いを完了させる方がリスクは低くなります。

今月の対処法

請求書カード払いが使えない場合でも、今月の支払いを乗り切る方法はあります。状況に応じて検討してください。

取引先への支払い条件の相談

支払い期限に猶予がない場合、取引先に支払いスケジュールの相談をすることも選択肢の一つです。分割払いや支払い期限の延長に応じてもらえる場合があります。取引先との信頼関係を維持するためにも、期限を過ぎてからではなく、事前に相談することが重要です。

銀行の短期融資・ビジネスローン

まとまった金額の支払いが必要な場合は、銀行の短期融資やビジネスローンも検討対象になります。請求書カード払いの手数料(実質3〜4%程度)と比較して、融資の金利が低い場合はコスト面で有利になることもあります。ただし、審査に時間がかかる場合があるため、期限との兼ね合いを考慮してください。

次回に向けた準備

今回は対象外だった場合でも、次回以降に備えて以下を確認しておくと、選択肢が広がります。

まず、手持ちのカードの与信枠を確認してください。与信枠が不足していた場合は、カード会社に枠の増額を申請できます。また、Visa・Mastercardを保有していない場合は、対応サービスの選択肢を広げるために1枚持っておくと、次回の支払い時に利用できる可能性が高まります。

振込先が個人事業主で対応サービスが限られていた場合は、適格請求書発行事業者であることを確認したうえで、対応サービスを選ぶことで利用できる場合があります。

次の一手

この記事では請求書カード払いの対象外になりやすい条件を整理しました。条件が変われば利用できる場合もあるため、あらためて診断で確認してみてください。

事業形態・カードブランド・支払い金額・期限の4条件から、利用可否を判定できます。

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6問・約1分で完了します。条件が変われば結果も変わります。

よくある質問

税金の支払いに請求書カード払いは使えますか?

法人税・消費税・住民税などの税金は、請求書カード払いの対象外です。税金はクレジットカードで直接納付できる制度(国税クレジットカードお支払サイト等)が別途用意されているため、そちらを利用する方法があります。

社会保険料は請求書カード払いで支払えますか?

一部のサービスでは社会保険料の支払いに対応しています。ただし、法人のみ対応のサービスが多く、個人事業主は対象外になる場合があります。対応サービスの例としては、支払い.com(法人のみ)、INVOY、Bizpayなどがあります。

振込先が個人名義の口座でも使えますか?

サービスによって対応が分かれます。振込先が個人事業主の口座である場合、オリコOBSやNP掛け払いなどでは対象外となりますが、弥生やSBPSなどは適格請求書発行事業者であれば対応しています。利用するサービスの条件を事前に確認してください。

1万円以下の少額の請求書にも使えますか?

サービスによります。ラボル カード払いは最低利用額が1万円のため、それ以下は利用できません。INVOYやDGFTは最低手数料が300円程度のため少額でも利用可能ですが、手数料の実質負担率が高くなる点は考慮が必要です。